FRECIOUS

つやつや美肌は水で作る。

『美肌』の伝道師として、TVや雑誌などで大活躍の美・生活アドバイザー 佐伯チズさん。驚くほどの美肌をお持ちの佐伯さんに、美しい肌になるための極意をお聞きしました。

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 私が24歳でフランスの化粧品メーカーに入社した時、化粧品の中でもとくに『良い水を使うこと』が大切だと教わりました。それ以来、『水』に対する思い入れは人一倍、強くなりましたね。シワもたるみも、毛穴、ニキビ、くすみといった肌のトラブルは水があればすべて解決する。水は命のもとであり、綺麗のもとである。そんな思いが、ローションパックを考案するきっかけになりました。
 まず、これは基本的なことなんですが、化粧品には、汚れを取るクレンジング、お肌を整えて、水分を与える化粧水があります。化粧水はその後に付ける美容液やクリームが浸透しやすい土台を作ります。最後に落とし蓋の役目として、クリームをつけます。化粧品はみんな役目が違うんです。

 でも、化粧品の使い方を正しく理解していない人が多いように感じます。例えば、肌が乾燥している時に何を使いますか? クリームを使っていませんか?
べたべたをつければ、しっとりすると思っているでしょ。それは大きな間違いです。しっとりという言葉に一番相応しいのは水です。植木を例にとってみると、水やりを忘れてカラカラに乾いた土に水をやっても、すぐには入っていかないでしょ。入っていくまでに時間がかかります。でも、水が浸透した後に水をあげればさーっと入っていくでしょ。ましてやカラカラに乾いた土に油かすをやる人はいませんよね。

 化粧品もそれと同じ。化粧水で水分をたっぷり含んだところに美容液を入れれば、肌が「ありがとう」って喜びます。化粧品は使い方ひとつで、効果が100%出ます。反対に、どんなに高い化粧品であっても、使い方を分かっていないと効果がでないんです。
 せっかく化粧品を買うのだから、きちんと使ってほしい。そんな思いから広めたのが、お肌にたっぷり水分を与えるローションパックなんです。誰でも手軽にできますし、様々な肌トラブルを改善してくれる基本のケアです。パックが終わって肌がうるうるになっているところに、すぐに美容液をつけます。さらに3分たったらクリームや乳液で蒸発しないように、きちんとふたをしてあげることです。しっかりと肌に蒸発しないように、整える。温めてちゃんとなじませることがポイントです。
 例えば、ふろふき大根やおでんでも、味が染み込みやすくするために、まず水煮をしますね。それで味が入っていく訳です。化粧品もそれと同じ。 肌の食事 だと思ってください。『単なる化粧品』とか『ただ付ければいい』なんて思っていたら、効果はありません。自分の肌なんですから、愛情を持って接することが大切です。

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 体を潤すために、お野菜でも、果物でも水をたっぷり含んでいる新鮮なもの、つまり旬のものがいいと思います。曲がったナスやキュウリでも旬のものはそれだけでおいしい。トマトだって、パチッて割れているのは、水分を含んで甘みを増している証拠。季節ごとの自然のものを食べること、それが一番、体が喜びます。
 それと、水もそうですが、なるべく精製されていないものを選びましょう。自然のまま、天然という意味です。私たちは、お米も水も精製されたものが綺麗でおいしいという価値観を植え付けられてしまいました。

でも、精製するってことは、必要な栄養分をすべて取ってしまうということ。それだと、本来の味が分かりませんよね。だから、玄米や胚芽パンなど、精製されていない食べ物をなるべく選んでほしいですね。それと、私が『サプリメント』として食べているのが、まず一番は水。それから、黒ゴマ、生姜、ヨーグルト、トマト、ブルーベリー、黒糖、ちりめんじゃこ。旬のもの、自然のものを食べることで、体の中から綺麗になる。それでも足りない部分を化粧品で補うんです。だから本当に綺麗になりたかったら、ちゃんと食べなさい。ちゃんと水を飲みなさいってずっと言い続けています。

 もちろんです。80歳の人だって、今日から始めてください。水を飲んで、ローションパックをして、つやつや、うるうるになれば、誰もシワやシミに目がいかなくなりますよ。こんなつやつやになりたいって思うものなんです。だから、私の肌の褒め言葉は「つやつやですね」ですよ。たとえシミがあったって、シワがあったっていいじゃないですか。それはあなたの人生であり、勲章です。
 そして、綺麗になる方法は一つ。自分自身がいかに自覚して、認識を持って、綺麗になるぞって覚悟を決めるかです。きちんと食べて、きちんと水を飲んで、ローションパックをすること。そうすれば、外側からも内側からも「つやつや、うるうる」の『美肌』になれますよ。

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1. コットンを水で濡らし1枚づつ手ではさみながら軽く水気を切ります。

2. 湿らせたコットンに化粧水をまんべんなくなじませる。(500円玉硬貨大)

3. 化粧水を含ませたコットンを縦の目にそって2枚に剥がす。

4. 目・口部分(空気穴)をあけ、番号順に自分の顔に合わせながら貼っていく。

5. パック完成。両手でお顔全体を押さえるようにしてから約3分間パックする。



佐伯チズ(さえきちず)さん
1943年滋賀県生まれ。海外の化粧品メーカーなどに勤務。定年後、自分の手で綺麗になる美容法を考案、全国で話題に。現在、雑誌、テレビ、講演などを通して、佐伯式美肌法を伝えている。著書多数。



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